今回の話題は、燻製に使うスモークチップです。
お伝えするのは、2つ。
「燻製チップが引火したときの対処」と「燻し方の基本」です。
燻製をするときにスモークチップに火がついたら、どうすればいのか?燻し方の基本で注意するべきことは、どのようなことか?おさらいしていきましょう。
燻製チップが引火したときの対処は?
燻製チップが引火したときの対処でやらないほうが良いことは、「水をかける」です。
水をかけてしまうと、その時点で使えなくなってしまうからです。
水に濡れたチップはすべて台無しというわけですね。
熱源に使っていたコンロも、つづけて使えるにしても乾くまでは時間がかかりそうです。
安全な方法は、「フタをする」です。
これは、酸素をなくして「火を消す」というやり方です。
引火した炎が消えたら、焦げたチップ、燃えたチップだけを取り除いて捨てましょう。
この方法なら、新しいチップを加えれば燻製を再開できますよね。
鍋のフタ(不燃性で受け皿より大きいもの)などをかぶせます。
その動作より先でもあとでも、熱源(コンロ)は切リます。
どうしても消えない場合は、受け皿を取り出して水をかけましょう。
このようなときのために用意しておくと良いもの!
* 耐熱グローブ(手袋)
* 火バサミ(食材をつかむトングとは違う)
燻製チップの燻し方のおさらい
燻製チップを使いこなすために、燻し方の基本を
燻製に使う燻煙材は、「チップ」と「ウッド」の2タイプがあります。
そのうちの「チップ」の使い方・燻し方をおさらいしていきます。
名前の通り、チップは木を細かい「チップ状」にしたものになります。
チップの使い方の特徴は、火を直接つけないので熱源が必要であることです。
焚き木のようにはしません。
チップは金属製の皿や鍋の底に盛って、その皿や鍋の下から火であぶって発煙させます。
チップにはウッドに比べて、量を調整しやすいという利点があります。
チップの量を増やすことで、多くの煙を出すことができるので、短時間で燻製する方法「熱燻(ねっくん)」に向いています。
また、チップをごく少量にすることもできるので、小さな燻製器や少量の素材を燻製にする使い方もできます。
ここで、「熱燻」とその他の「温燻(おんくん)」「冷燻(れいくん)」について簡単に説明しておきますね。
熱燻(ねっくん)
80~100℃くらいの高温で煙をかける方法です。
温燻(おんくん)
60℃くらいの中温で、食材を燻製にする方法です。
冷燻(れいくん)
20℃以下の温度で、ゆっくりと煙をかける方法です。
◎ それでは、チップの燻し方「熱燻」での使い方を押さえていきましょう。
チップの量は、燻製1回分につき「ひと握り(手のひらに乗せて握った手にできる程度)」を基本とします。
チップを燻製器の受け皿に置きます。
鍋を使う場合は、焦げ付き防止のためにアルミホイルを敷いてからにしましょう。
受け皿を火にかけます。
はじめは中火くらいで、煙が出てきたら弱火にしましょう。
燻製中は、火が消えていないかの確認が必要です。
食材別の時間の目安
ベーコン:5分
ベーコンはそもそも燻製なので、「熱燻」で煙の風味をつける程度にします。
ソーセージ30分
スーパーで販売しているソーセージで、30分程度。
鶏もも肉(骨なし)15分
「ふり塩」で、「ローストチキン風仕上げ」にします。
– ポイント
香り付けする程度なら5分~15分。
色艶よく仕上げたいなら30分。
加熱が必要な食材は1~2時間。
温度調整などの詳しいレシピ、食材別のレシピについては、「やってみた!」という人たちのレシピサイトや動画をチェックしてみてください。
スモークチップの種類について
スモークチップの種類もおさらいしておきましょう。
サクラ
香りが強く、豚肉や羊肉、秋刀魚などとの相性が良いです。
ヒッコリー
渋味や酸味があり、「燻製の味」を感じられます。
リンゴ
リンゴのフルーティな香りが特徴です。上品な燻製ができあがります。
ナラ
色つきがよく、やさしい香りで魚介類やチーズに合います。
クルミ
香りにクセがないので、幅広い食材に使えます。
まとめ
燻製チップが引火したときの対処は、「水をかける」よりも「フタをする」ほうが良いです。
理由は、本文でお伝えした通り。
燻製チップの燻し方もおさらいして、より楽しく燻製を味わってください。
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