イベントの餅まき、子供の餅ふみ等々餅をいただくイベントってたびたびありますよね^^
お正月には鏡餅など。
そしていつも思うのが、餅って結構カビが生えるのが早くないですか!?
鏡餅は特に飾っておくものですから食べる時期もありますよね。
「鏡餅」をいただくことは、年神様の力を授けてもらう意味から、ひと口でもいただくことに意味があります。
本来は食べ残したり捨てたりすることもダメで、残さず食べるというのが鏡餅の風習です。
鏡餅は松の内が明けて鏡開きをするまでは食べないので、カビが生えることが多いです。
今回は、餅のカビの削り方やとり方、餅のカビの安全性や危険性についてもお伝えします。
餅のカビ削る道具はある?
餅のカビを取るとき、パンのようにちぎることができないので、ひと苦労しますよね。
それで道具としては、じゃがいものなどの皮むきに使うピーラーを使う人も多いです。
そのまま餅のカビを削るパターンもあれば、芽を取る「突起した部分」で取り除く方法もあります。
ピーラーを使ってカビを削る場合も、餅を電子レンジで加熱してからのほうがスムーズです。
水でふやかしてからピーラーで削るときも、ひと晩ほど鏡餅を水に浸してから、やってみてください。
カビをとる方法!鏡餅はどうする?
伝統的な鏡餅の鏡開きでは、木槌や金槌などで叩いて小さく割ります。
包丁で切るのは縁起が悪いので、鏡開きでは木槌で割ります。
「鏡割り」と言わずに「開く」としているのは、やはり縁起のことをふまえてのようです。
実際には、鏡餅は簡単には割れません。
カチカチに乾燥した鏡餅を少しずつ叩いていきます。
ある程度ヒビが入ったところで、勢いよく叩けば割りやすいです。
カビを落とす場合には、水またはぬるま湯につけておいて、餅をふやかしてから、束ねた爪楊枝で擦り落とします。
これは、一つの例です。
縁起の意味ではNGかOKかはわかりませんが、タワシでカビを落とすという方法もあります。
また、風習としては好ましくないですが、餅に包丁を通りやすくしたい場合には、電子レンジで加熱してみてください。
やわらかくならない程度に加熱すれば、包丁でカビを切り落としやすくなります。
内側に浸透したカビ落とせる?
餅の内側に浸透したカビは、餅を切り落として小さくしたとしても、カビは残ってしまいます。
度合いにもよりますが、餅の内側に浸透したカビを落とすのはむずかしいでしょう。
餅を小さく刻んでしまった場合は、食べられる形ではなくなってしまいますよね。
内側までカビが浸透した餅は、それ以上はカビを落とすことはあきらめたほうが良いと思います。
カビを取り除く場合の注意点
餅の表面のカビを取り除いても目に見えない「カビの根」が生えている場合があります。
カビの菌糸は植物の根のように、餅の内部にまで侵入していることが多いのです。
そのような理由から、今の時代の考え方としては、カビの生えた餅は捨てるべきだというのが大半です。
そう言っても、鏡餅を普通に捨てるのは抵抗がありますよね。
カビの生えてしまって処分する場合は、塩で鏡餅を「お清め」して半紙に包んで他のゴミに混ぜないで処分するか、「どんど焼きに出す」などしてください。
鏡開きではない餅は、早く食べきるようにしましょう。
カビた餅は食べれる?
昭和の時代のニュースでも、カビの生えた餅を食べて中毒を起こしたという話は聞かれません。
社会問題になったような様子はないようです。
しかし、今の時代では「カビた餅は食べない」という風潮になっています。
「平気だよ」と言って、カビた餅を食ベる人はいないのではないでしょうか。
清潔にすることが当たり前の社会になり、食べるものがない時代ではないことから、カビを取り除いてまで、無理して食べることもないもないというのが妥当のようです。
市販の餅は、食品衛生法による「賞味期限」が表示されています。
ですから今では、未開封でカビが生えていなくても、「賞味期限」を守るのが普通です。
餅にカビが生えやすい理由
カビが生えるのは、梅雨のシーズンや夏には限らないです。
カビは冬でも、みかんや餅に発生します。
また冷蔵庫にしまっておいた「チーズ」も、カビが生えることがあります。
カビが生える条件は、温度や湿度だけではないのです。
餅にカビが生えやすい最大の理由は、「栄養素」。
カビは、炭水化物、たんぱく質 脂質、アミノ酸、無機塩類などを外から取り入れなければ発生も成長もしません。
餅には、炭水化物、水分、たんぱく質、脂質などが含まれているので、カビが生えやすいのだと考えられます。
餅の保管方法
生活の知恵としては、空気に触れさせないように「水に漬けておく保存方法」や、わさびの殺菌作用を利用する方法があります。
どちらの保管期間も、カビが生えていない「新しい餅」で1週間程度。
長く保っても1か月です。
安全性で判断すると、「冷凍保存」が良いでしょう。
市販の包装されている「餅」は、賞味期限その他については商品説明にしたがってくださいね。
餅のカビによる発癌性について
餅のカビの発癌性については、ここでは「危険性が高い」としておきます。
というのも、カビの毒性については不明のことのほうが多いからです。
実際に、農林水産省と厚生労働省によって研究中であり、さまざまな研究所もカビについての研究内容を公表しています。
ここからお伝えするのは、カビの危険性についてのお話です。
想像しているよりも、カビの正体は簡単なことではないという印象でした。
◎ カビの種類とカビ毒について
カビの種類を聞かれたら、青カビ、赤カビ、黒カビ、白カビなどのように、色で答えますよね。
すべてが毒なのでしょうか?
カビを用いる発酵食品では、チーズを連想するでしょう。
皆さんも口にしたことがあると思われるものでは、ブルーチーズとカマンベールチーズ。これらの製造過程では青カビが使われています。
麹黴(こうじカビ)が利用されているものには、清酒、みそ、しょうゆ、かつお節などがあるのです。
カビは、菌類の一種。
周囲から栄養分を取り込んで生育します。
その過程で、さまざまな物質を作り出すわけです。
食品や医薬品の製造に役立つものもあれば、有害な化学物質を生み出すものもあります。
その有害な化学物質は、「カビ毒」と呼ばれるものです。
カビ毒については、農林水産省では、2002(平成14)年度から、カビ毒による国産農産物の汚染実態を把握するための調査をしています。
「かびとかび毒についての基礎的な情報:農林水産省」のページでは、(2019年12月現在)「悪影響が生じる可能性は低い」としています。
▼ 引用
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一方で「神奈川県衛生研究所」の資料では、カビ毒については次のようにまとめられています。
▼ 引用
カビが作り出す代謝産物のうちで、ヒトや動物に対して有害な作用を持つもの。
ヒトや動物の肝臓、腎臓、胃腸などに障害をあたえ、深刻な場合には死亡させることがある。
発癌、催奇形などを引き起こすものもある。
現在,300種類以上が知られている。
▲
両方を比べると、「農林水産省」と「神奈川県衛生研究所」では、カビの危険性の伝え方については緊張感が違いますよね。
どちらにしても、研究中であるということは言えそうです。
◎ カビが死滅してもカビ毒は残る
カビは、環境の変化や加熱により死滅します。
しかし、カビ毒は残存すると言われています。
これまで発見されたカビ毒のほとんどは、熱にも強いのだそうです。
このことから言えるのは、食品のカビは加熱しても毒性は残っているということです。
それはまた、カビ毒は調理では除去できないことになります。
今回のテーマの「カビの生えた餅」。
「食べないほうが良い」と訴える人が増えてきたことも納得です。
◎ カビ毒の種類と人間に与える危害例
カビ毒の種類と人間に与える危害例は、「カビが作る毒素の話 | 一般財団法人 東京顕微鏡院」を参考にしてお伝えします。
カビ毒の種類:人間に与える危害例
アフラトキシン:肝臓障害、肝臓がん
パツリン:消化管、肝臓、肺の出血
シトリニン:腎臓障害、腎臓がん
◎ カビ毒の規制が始まったのは平成になってから?
昭和46年に、当時の厚生省から「ピーナッツ含有食品について10ppb以上のアフラトキシンB1を検出してはならない」という通達があったそうです。
平成23年10月から、「総アフラトキシンとして10μg/kg」という規制が適用されています。
さまざま資料を読んでいると、海外の研究からの影響や輸入品に対する安全性、実際にあった危害例などがきっかけになって、カビ毒のリスク管理を進められるようになったようですよ。
まとめ
いろいろと調べた結果、「カビの生えた餅は食べないほうが良い」と言わざるを得ません。
しっかりと保存と管理をして、餅はカビが生える前にいただいてください。
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